十王戦争でインドを制圧したバラタ族(=アムル人)は、信仰や呼称などを使って、正当な王権を主張したようです。
まずは、これはインド侵入前からやっていたようですが、『アーリア人』を自称します。
アーリアとは、『他民族より高貴な』という意味。
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神話とバラモン教
そして、『マハーバーラタ』=『偉大なるバラタ族』という、日本で言えば創世神話のような物を作って伝播します。
「高貴」で「偉大」だから、正当な王権という論法ですね?
さらに、プール族の王達の信仰を変質させ、バラモン教を作り出します。
プール族(=フルリ人)などエラム系部族は、沖縄(永良部)辺りから来た縄文人がルーツになっています。
信仰も基本的には、アイヌ人やインディアンなどと似た自然崇拝です!
たとえば、太陽の神、月の神、都市の神、牛の神、山の神、木の神、花の神、家の神etc.
自然界のあらゆる物、果ては人間の作った物にまで、神々が宿るという感じでしょうか?
バラモン教とカースト制度
バラモン教では、これらの信仰を踏襲してはいますが、ここに悪名高いカースト制という身分制度が入って来ます。
第1階層 バラモン
司祭(純血アーリア人=バラタ族=バルト系アムル人)
第2階層 クシャトリア
王族・武人(混血アーリア人=バラタ族とプール族の混血)
第3階層 ヴァイシャ
平民=商人・流通業者(混血アーリア人)
第4階層 シュードラ
奴隷=農民・手工業者(エラム人)
階層外 ダリット
不可触民(エラム人)
アーリア人=アムル人の血を受け入れなければ、奴隷以下になってしまう!という感じでしょうか?
どうやら宗教は、こんな感じで「自然への崇拝と感謝」から、「支配の道具」に変質していったようですね。
こうして、十王戦争の敗北者であるプール族=エラム人は、ある者は宿敵バラタ族の血を受けクシャトリア階級に甘んじ、血を拒否する者は奴隷に落とされて行きました。
まとめ
こんな感じで、ヴェーダ時代を一言で表すと、『バラタ族が宗教と階級制度を使ってインドを支配した時代』とでもなるのでしょうか?
ただし、このまま終わる訳もなく、激しい階級闘争とプール族の逆襲が、ヴェーダ時代の幕を閉じて行きます。