地方分散が始まると言われるこれからの時代、地方でのビジネス立ち上げが必須になって来ますよね?
そんな時のテキスト!なんて言われているのが、『凡人のための地域再生入門(木下斉:著)』
ちょっと前にSNSでもかなりバズったので、知ってる!なんて方も多いかも?
「そもそも、人口の少ない地域で、どうビジネス始めるの?」
「地方で仕事をする時、ありがちなトラブルってどんなの?」
なーんて疑問にサクッと答えてくれます!
ヨシ
経験者にしか分からない、生々しいビジネスのポイントの数々!
物語形式で、キレイにまとめられています。
1番のポイントをネタバレ気味に
ではでは!
さっそくこの本の1番のポイントをネタバレ気味に抜き出すと・・・
小さくても、自分でリスクをおかして自分で稼ぐ!
それ以外にビジネスの成功はないし、地域再生の道もない!
これって、ごく当たり前のことかもしれませんが、地方だと案外当たり前じゃないんですよね 。
様々な事業が補助金漬けになっていて、事業の目的が利益を出すことじゃなく、予算を消化すること !なんてパターンが、けっこう普通!
場所によっては、何百億も突っ込んで数年も続かない!なんてケースもあったりします。
こういった地方の悪習慣を断ち切って、自力でしっかり利益を出すビジネスを立ち上げて行こう!
読了後のザックリとした感想!
読み終わった後の感想を言わせてもらうと・・・
いやー、とにかくめちゃくちゃ生々しい!
多分、事業経験ある方なんかは、リアル過ぎて「ある!ある!」と笑ってしまうと思います。
スモールビジネスでは、異常な尖り方に執着すればするほど上手く行くとか。
事業成功のポイントは、事前に顧客をつかむ、優秀な人とだけ組む、初期投資を抑えるの3つだけだとか。
起業家は成功すると妬みで叩かれ、失敗するとホレ見たことかと叩かれ、弱ると周り中から袋叩きにあったりするとか。
銀行員に丁重に見下されたり、役人に手のつけられない執拗な嫌がらせをされるとか(笑)
スモールビジネスでおさえるべきポイントや、ありがちなトラブルとかが、リアルな描写でギッシリ描かれています!
こういうエッセンスがしっかり詰まってるから、物語形式なのにテキストって呼ばれるんですね。
本当、めっちゃ良い本です!
あらすじをサクッと要約
ヨシ
ではでは!
この辺であらすじを、目次にそってサクッと要約しておきます。
シャッター街へようこそ
- 主人公の瀬戸淳は、 東京の中堅メーカーに勤めるサラリーマン
- 実家は、東京近郊の寂れた商店街で小さな商店を営んでいた
- 実家の店を畳むことになり実家にに戻ると、ひょんな事から地元の活性化を手伝う羽目に
- シャッター街化が進む街の中心部と裏腹に、路地裏は魅力的な店で盛り上がりを見せていた
たった一人の覚悟
- 補助金漬けの役所の事業やイベントは無意味どころか赤字をバラまくだけで有害
- 地元を活性化するのは自己資金でリスクを背負った、利益を出せる事業のみ
- 銀行が進めてくる事業に乗るのは危険
- ビジネスを組み立てる時は、数字を明確にしてゴールから逆算して考える
見捨てられていた場所
- 最初の事業で大切なのは、 事前に顧客を持っておく、優秀なメンバーと組む、お金を使わない
- 自分のところで作ったものか、とんでもなく尖ったもの以外は売らない
- 大型店舗の似たような商品の粗利率は20~25%、小型店はどこにもない物で粗利率60~80%を目指す
- 共同事業では、最初に金の話を決めないと、ほぼ必ずモメる
批評家たちの遠吠え
- チャレンジは、上手く行けば妬まれ、失敗すれば馬鹿にされる世界!応援してくれる人を大切に
- 物事が動かない時は、やるべき人間が手を抜いてる時
- 友人や同僚に会社を辞める相談をしたら、ほぼ反対されるもの
- お客さんは常に目減りするから、 常に新たな顧客を呼ぶ仕掛けが必要
- センスや人間的魅力を磨くことは大切
稼ぐ金、貰う金
- 利益を出していた事業に、補助金が投下されると稼ぎよりも予算消化が目的となり赤字化する
- 地方事業のコンサルタントには、補助金に群がる名ばかりの人も多い
- 行政主体の計画では計画変更が難しく、ビジネスのように計画変更が当たり前のものは上手くいかない
- こんなことから、役所が関わる事業は、ことごとく上手くいかない
失敗、失敗、また失敗
- 失敗したことのない成功者は、一人もいない
- 失敗した時に周りは手のひらを返すので、付き合うべき人とそうでない人が分かる
- 落ち込んでる時こそ、とにかく笑顔を絶やさないこと
- 失敗して悪口を言われるのは注目されている証拠、何も言われないよりもマシ
地域を超えろ
- 事業の初期はローリスク・ローリターンで、徐々に投資を増やしミドルリスク・ミドルリターンへ
- ビジネスは他と同じことをするのではなく、いかに他と違うことをやるか
- 異常に尖ったビジネスを始めて、積極的に情報発信するべき
- 補助金に群がっている地方行政、シンクタンク、コンサル、学者は全て危険
本当の「仲間」は誰だ
- 地方で仕事をすると様々な嫌がらせがあるが、役人の嫌がらせが一番タチが悪い
- 投資して勝負をしている人間が、投資も勝負もしていない人間にバカにされることが多い
- 補助金に頼るのではなく、地元で利益を生み出し、その利益をさらに地元に投資して膨らませるのがベスト
- 補助金は地方にとって、毒であり麻薬である
新しいことを、新しいやり方で、新しい人に
- スモールビジネスでは、初めは販売のみで良いが、徐々に卸・製造と上流に遡って差別化を目指す
- 上手く行かない事があっても、諦めず少しずつでも利益を出して、続けることが大切
- 1955年の日本では、半数の世帯が自営業者だったが、今は9割は会社員か公務員
- フリーランスでも組織にいても、新たな事業を考え、稼ぎを作り、未来に投資する人材が必要
最後に一言だけ&まとめ
うーん、良いですねー。
この本、ボクが買う時に口コミや評判の内容をチェックしたら、悪い評価はほとんどなかったんですよね!
初めは、まさかステマ?なーんて思っていたのですが、読んでみて納得です。
経験者が、リアルの現場から絞りに絞ったビジネスのポイント!
そして、トラブルを事前に回避する様々なコツ!
個人でも組織に身をおいていたとしても、本気で役に立つと思います。
みんなで新たな事業を考え、稼ぎを作り、未来の日本を豊かにして行きましょう!
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