『ビジョナリーカンパニー3(ジム・コリンズ著)』は、名著『ビジョナリーカンパニー』の第3作目!
『凡庸』から『偉大』へとブレイクした企業の中で、衰退してしまう企業があるのはなぜなのか?
そして、『偉大さ』を持続している企業と、衰退してしまう企業の違いは何なのか?
その辺りの違いを客観的にまとめたレポートです!
ヨシ
優秀な企業の優秀なスタッフ達が陥ってしまう…
そんな意外な盲点とは?
1番のポイントをネタバレ気味に
ではでは!
さっそくこの本の1番のポイントをネタバレ気味に抜き出すと…
『偉大』な企業としてブレイクした会社が、衰退してしまう一番の原因は?
じつは、『傲慢』だったんです!
衰退とか聞くと、モチベーションの低下とか開発力の低下とか、『努力不足』や『怠慢』をイメージしてしまいますよね?
でも、そこは『規律の文化』で育った『偉大な企業』の社員達!
もとより怠慢な人間などいるはずもなく、「ベストを尽くさなければ気が済まない」という性質のままにフル加速を続けます!
ただ、問題は、大きな成功で自信をつけ過ぎ、『傲慢』という魔が差してしまった事。
「もっと成長のスピードを上げても行ける!」とか…
「不得意分野でも勝てる!」という『規律のない拡大路線』に走ってしまう事が、衰退の第一歩なんですね。
読了後のザックリとした感想!
読み終わった後の感想を言わせてもらうと…
いやー、身につまされますね(汗)
いくら優れた人材だらけの会社だって、「オーバーペースの状態」や「不得意分野」でなんか勝てるはずないですよね?
それでも、勝ち続けていると「自分達がミスるはずがない」という傲慢さが邪魔をして、現実から目を逸してしまうんですね。
そして、衰退が誰の目にも明らかになると、愚かな自信にすがりついたまま、一発逆転の大きな賭けに!
もちろん「不得意分野」で一発逆転など出来るはずもなく…
最終的にキャッシュフローがどんどん悪化して、倒産か買収、弱小企業に転落して行く訳です。
つまり、こんな感じでしょうか?
『成功から生まれる傲慢』→『規律なき拡大路線』→『リスクと問題の否認』→『一発逆転の追求』→『屈服と凡庸な企業への転落か消滅』
あらすじをサクッと要約
ヨシ
ではでは!
この辺であらすじを、目次にそってサクッと要約しておきます。
第一段階 成功から生まれる傲慢
成功から傲慢になり、自分達の長所と能力を過大評価し始めたときから転落が始まります。
つまり、『第5水準』の特徴でもある『謙虚』から、『傲慢』への企業文化の堕落!
それが第一段階の兆候という感じでしょうか?
第二段階 規律なき拡大路線
「われわれは偉大で、何でもできる」という方向に、『傲慢』さのベクトルが向いた時、第二段階が始まる。
『規律なき拡大』には、以下2つのパターンがある。
- 得意分野の一点突破という「針鼠の概念」を忘れ、基幹事業以外の世界一になれそうもない分野に次々に手を染める
- 基幹事業に注力しながらも、人材が育つ以上のオーバーペースで成長した結果、組織
は停滞どころか衰退してしまう
第三段階 リスクと問題の否認
不得意分野へ力を注いだり、オーバーペースで成長を続ければ、当然さまざまな失敗や衰退の兆候が出て来ます。
これらの兆候を無視し始めると、第三段階に突入します。
「私たちが失敗するはずない」という『傲慢』さから、『厳しい現実を直視する』という『規律ある考え』を失ってしまう訳です。
第四段階 一発逆転の追求
現実を直視出来ないため、問題は解決されず、何度失敗しても「拙速な成長」や「不得意分野への進出」を続けた結果、この段階になると誰の目にも企業の衰退が明らかになってきます。
この段階が最後の分かれ道になります。
『第5水準のリーダー』をトップに据え、『傲慢』さを払拭し『規律の文化』に戻り、得意な一分野に注力し、地道な成長路線をとるならば、回復の可能性があります。
ただし、焦ってカリスマ性のあるリーダー(第4水準のリーダー)をトップに据えて一気に解決を図ろうとしたり、一発逆転のリスキーな事業に手を出し始めたりすると、企業はさらに衰退します。
第五段階 屈服と凡庸な企業への転落か消滅
第四段階が長引けば長引くほど、一発逆転にこだわり失敗を繰り返せば繰り返すほど、現金を使い尽くしキャッシュフローが悪化します。
多少現金が残っているうちに『第5水準のリーダー』がリーダーシップを握れれば、まだ少し望みがあるが、現金が残り少なくなれば、回復の望みは無くなる。
結果、倒産か買収、弱小企業として生き延びるという形になる。
最後に一言だけ&まとめ
いやー、めちゃくちゃ勉強になりました!
くれぐれも、こんな事にならないように、常に『謙虚』さを心がけ、衰退の兆候を見つけ次第『規律』と『針鼠の概念』に戻る!
そんな経営をして行きたいものです。
最後に、付録五にある『主要なポストに適切な人材の条件』は、採用や教育の指針に大いに参考になります!
経営者や人事担当者、一人でも部下のいる方は、手にとってみると良いかも?
っという事で!
気になる方は、一度口コミや評判の内容をチェックしてみては?
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